一席二譲

一つの席で譲ってほしい人と
譲ってもいい人を繋ぐ

【一席二譲】は、マタニティや障害者だけではなく、一般の電車利用者も時には障害者になりうることを考え、「今日は席を譲ってほしいという気持ち」と、「今日は席を譲ってもいいなという優しさ」をマッチングさせ、思いやりのある電車内環境を実現するアプリケーションサービスです。

アプリ利用時の基本プロセス

・席を譲ってほしい側は、アプリで2つハートを消費し、席を譲ってくれる人を探す。

・席をゆする側は席を譲るという意思表示をして、座りたい人とマッチングが完了すれば、ハートが1つ手に入る。

*マタニティや障害者の利用者はハートを消費せず、席を譲ってもらうことが可能。譲った側は1つハートがたまる。

使用したソフト・機器

制作期間・人数

2018年2月14日,15日,16日・大学3年生2名と大学院1年生2名の4人グループ

自分の担当

アイデア出し、アプリモックアップの作成、アプリの概要発表

製作背景

富士通株式会社とトビタテ留学JAPAN共催のアイデアソンで「おかしな日本を斬る!」というコンセプトを元に新たなサービスの提案を行いました。

制作プロセス

課題発見とアイデア出し

アイデアソンメンバー全体が世の中の問題を個人個人で書き出し、周りのメンバーと共有

共有した課題を数人で深掘りすることをメンバーを変えながら繰り返し、それに対する解決案を個人ごとに提案

提案したアイデアを全体に共有し、そのアイデアに賛同した人同士でグループを結成

私たちのグループは留学生2人とデザイナー2人(1人は私)の学生グループになりました。

結成されたグループで再度課題の確認と翌日の現場価値検証に向け、アイデアのビジュアルを作成

第1案完成

電車を降りた時、どちらの方向へ歩き出せば良いか一瞬ではわからないという問題がグループ内で出ました。

そこで、電車を降りる時に電車の窓に案内図が出る「サインウィンドウ」を発案しました。

※画像はイメージ図です。

街頭での価値検証と課題調査

第1案の「サインウィンドウ」の価値検証とさらなる電車利用時の課題発見のフィールドワークを行いました。

駅ホームでは特に外国人が迷っているのが見受けられました。その外国人を対象に電車利用時に困っていることを聞きました。

結果、「サインウィンドウ」の価値検証を行う時間が無かったことと、外国人は意外にも日本の電車に不便を感じていなく、むしろ日本の電車を褒め称える声が多くありました。

課題の見直しとアイデアの再検討

フィールドワークを通じてグループの方向性を見失い、一旦振り出しに戻り、課題の発見とアイデア出しを再度行いました。

そして、とにかく自分たちの経験から困ったことを列挙し、周りの大人たちにも相談しながら方向性を再検討しました。

その結果、「電車内で座りたいと思った時に誰がどこの駅で降りるかわかれば便利だよね」という一声から、座りたい人が効率よく座れる仕組みを提案することに決まりました。

プレゼン発表準備

プレゼンの流れや全体像をグループメンバー全員で決め、細かい作業はお互いの得意分野を活かし、分担しました。

提案するサービスのビジュアル面をデザイナーの2人が担当しました。発表と発表原稿作りを発表が得意な留学生2人が担当しました。

その中で私は、発表に必要なアプリの画面遷移を整理し、実際にアプリを使う状況を想像しながら、アプリのビジュアルを作成しました。

プレゼン発表

富士通の社員の方々やトビタテ留学ジャパン関係者、その他アイデアソン関係者に3分でプレゼンを行いました。

発表した内容は、サービス考案の背景とサービス概要とサービスがもたらす結果の3つです。

アプリの概要発表は、実際に使っている画面をスクーリーンに映しながら、寸劇を交えて発表しました。

審査員から優秀賞授与

アイデアソン関係者の方々から、思いやりを視覚化(ハート)することは、日本人のやさしさをうまく引き出させる可能性を秘めており、電車内だけでなく、様々な場面で応用が効くかもしれないという意見をもらいました。

そこが評価され、優秀賞を頂くことができました。

それと同時に、事業として成り立つのかどうかの見通しが甘く、実現性が低いことが反省点として挙げられました。